越中八尾 おわら風の盆  2017

おわら風の盆

風の盆は、三百年の歴史を有し、立春から数えて二百十日前後に当たる「風の厄日」九月一日に、風神鎮魂と豊作を祈願して行われ、唄・三味線・太鼓・胡弓を担う地方衆と踊り手が三日三晩、八尾の町を彩る。
踊りは豊年踊り、男踊り、女踊りがある。編み笠は照れ隠しとのことだが、編み笠の浴衣姿は、本当に優美。
女性は浴衣に黒帯を締める。喪服につかう黒帯はどこの家にもあるというところから始まったらしい。踊り手は未婚の女性で、二十五歳で引退するとのこと。

唄の歌詞は、七七七(オワラ)五を基本とする。

ゆらぐつり橋 手に手をとりて 渡る井田川 オワラ 春の風
富山あたりか あの灯火は とんで行きたや オワラ 灯とり虫
見送りましょかよ 峠の茶屋まで 人目がなければ あなたの部屋まで
八尾坂道 別れてくれば 露かしぐれか オワラ はらはらと
もしや来るかと 窓押しあけて 見れば立山 オワラ 雪ばかり
浮いたか瓢箪 かるそに流れる 行き先ぁ知らねど あの身になりたや

もてなしの風たをやかや風の盆 ことは