京都府立植物園

名誉園長さんときまぐれ散歩  


山橘

松谷茂名誉園長先生のご案内で主に植物生態園の草花を見てまわることができました。
楽しい説明にわくわくしながら巡った植物園でしたが、この日の白眉は山橘の紅い実。
山橘は藪柑子の古名。千両、万両、藪柑子は、正月のめでたい樹木として親しまれていますが、共通項は常緑で果実の色が紅いこと。
山橘(藪柑子)は、源氏物語 第51帖「浮舟」にのみ、紅い実がつくりもの状態の描写で登場します。作りものの山橘の果実を浮舟が若宮に献上したというくだりです。
さて、この日は、園長先生のご案内で、正真正銘の藪柑子の美しい実を拝見することができました。園長先生のお話によれば、実が出来ると言う事はその前に花が咲くということ。
「藪柑子はその花の美しさもすばらしく、ぜひ見てほしい。葉に隠れるように、ひそやかに下向きに地味に咲くのでまったく目立ちませんが、透明感のある白色は絶品」だということでした。


山桜

花は咲いている時だけを見るのではなく、花や葉の時の枝ぶりを見るのも楽しみと教えていただきました。


和棕櫚 と 唐棕櫚

ワシュロの葉は長く途中で折れ曲がる。カラシュロの葉は短く木の背丈も短い。


ナルキッソス カンタブリクス  水仙の原種


有楽

織田信長の実弟、織田有楽斎が茶花として愛用したのでこの名がついたといわれているようです。
京都では”有楽”、江戸では“太郎冠者”の名で呼ばれているとも伺いました。


有楽 椿

織田信長の実弟、織田有楽斎が茶花として愛用したのでこの名がついたといわれているようです。
京都では”有楽”、江戸では“太郎冠者”の名で呼ばれているとも伺いました。