祇園祭のこと

祇園祭山鉾連合会理事長のお話を聞く機会があった。

八坂神社の例祭である祇園祭は、怨霊を鎮める祇園御霊会が起源で貞観十一年(869年)に始まる。当時の矛は六十六本立てであった。六十六というのは当時の国の数。以来、祇園祭は、数々の災害や事変の中、脈々と受け継がれ現在に至る。
祇園祭の神事に関することは古くから伝わる通り、例年の如くに行い、決して変えることはない。組織・運営等に関することは、時代の変化に対応できるよう改革してきたとのこと。

話しの最後の言葉が印象に残った。
「祇園祭に限らず、祭はその地域の核となるものであり、地域住民が誰に言われるのでもなく自主的に参加するもの。そういったコミュニティが大事。地域が災害にあった時、お祭りがあるところは復興が早いと聞く。それは、自ら考え自ら参加する文化が継承されているからである。地域の歴史と文化が組み合わされた祭の継承が、その地域に深みのあるつながりをもたらしているからであろう。」

June 9th, 2018