サワギキョウ

沢桔梗 サワギキョウ

サワギキョウは、毒草「お庄屋殺し」の名で、「悪魔の手毬唄」に登場します。


「悪魔の手毬唄」横溝正史
・・・・・・ それは桔梗の花のようである。金田一耕助は台所へ入りこむと、不思議そうにその草花を手にとったが、そのとき、またうしろからおいとさんの金切り声がきこえた「さわってはいけません、お客さん、それは毒です。毒草ですけん、おさわりんさってはいけません」 ・・・・・・ 「毒草?」と、金田一耕助はあわててそれを土間へすてると、「なんという草なの、これ?」 ・・・・・・ おいとさんは恐怖に顔をひきつらせて、あえぐように呼吸をはずませながら、「よそではなんちゅうておりますかしりませんけんど、このへんではお庄屋ごろしと」・・・・・・


調べてみますとサワギキョウは植物毒アルカイド(ロベリン)を有しますが、毒性はそれほどに強くなく、むしろ薬草として利用されているということでした。
それはともかく、その独特な形状や色から、「悪魔の手毬唄」にまことにふさわしい花と言えるかも知れません。

沢桔梗の苗が手に入ったので植えてみたところ昨年開花。今年は二回目の開花です。