ますほの小貝

ますほの小貝

敦賀湾に面する色が浜、透き通るように美しく海が広がり、遠方に砂の小島が浮かびます。
奥の細道の旅で、芭蕉は西行の歌にある「ますほの小貝」を拾おうと、色が浜へ舟で渡ります。芭蕉は、わずかに漁師の小さな家があるだけの静かな浜のお寺で、茶を飲み、酒を温めて過ごしたということです。

波の間や小貝にまじる萩の塵  芭蕉 
小萩ちれますほの小貝小盃  芭蕉
 
潮染むるますほの小貝拾ふとて色の浜とは言ふにやあるらん  西行

諸説あるそうなので定かではありませんが、「ますほ」とは、どうやら「赤い色をした」という意味のようで、どうもある特定の貝のことを言っているのではないらしいです。

明日から三月。来月もよろしくお願いします >^_^<

蝋梅

定期健診の帰り、久しぶりに晴れていたので探梅 >^_^<
紅梅、白梅はこれからのようでした。
今朝は、再び銀世界、雪ほどほどにお願いします。

思わぬ大雪で、雪掻き三昧の一週間でした (#^^#)

棡山 明通寺

晩冬の明通寺にお参りしてきました。

若狭には、真言宗、天台宗の古刹がたくさんありますが、明通寺は中でも大好きなお寺です。
明通寺は、大同元年(806年)征夷大将軍坂上田村麻呂が創建。質実剛健な造りの本堂と三重塔は鎌倉時代(1258年)に再建され、福井県では唯一の国宝となっています。
本尊は薬師如来坐像、秘仏とされていました。前御住職の御判断で、いつでも拝顔してお参りすることができるようになりました。
薬師如来像の脇侍は、月光菩薩、日光菩薩になることが多いそうですが、明通寺のご本尊薬師如来の脇には、隆三世明王と深沙大将がひかえています。

隆三世明王(ごうざんぜみょうおう)像
隆三世明王は、「過去・現在・未来の三つの世界を収めたシヴァを下した明王」と意味で、シヴァとその妻のパールヴァティーを踏みつけています。

深沙大将(じんじゃだいしょう)像
玄奘三蔵が旅の途中、砂漠で息絶えようとしている時、 流砂の中より現れて護ったのが、深沙大将であるといわれています。
像は、炎髪、頭にはドクロ、腹には女性の首、左手に蛇をもつ姿をしています。

写真は 「若狭の古寺美術 若狭の古寺美術刊行会編」 より