晩冬の明通寺にお参りしてきました。
若狭には、真言宗、天台宗の古刹がたくさんありますが、明通寺は中でも大好きなお寺です。
明通寺は、大同元年(806年)征夷大将軍坂上田村麻呂が創建。質実剛健な造りの本堂と三重塔は鎌倉時代(1258年)に再建され、福井県では唯一の国宝となっています。
本尊は薬師如来坐像、秘仏とされていました。前御住職の御判断で、いつでも拝顔してお参りすることができるようになりました。
薬師如来像の脇侍は、月光菩薩、日光菩薩になることが多いそうですが、明通寺のご本尊薬師如来の脇には、隆三世明王と深沙大将がひかえています。
隆三世明王(ごうざんぜみょうおう)像
隆三世明王は、「過去・現在・未来の三つの世界を収めたシヴァを下した明王」と意味で、シヴァとその妻のパールヴァティーを踏みつけています。
深沙大将(じんじゃだいしょう)像
玄奘三蔵が旅の途中、砂漠で息絶えようとしている時、 流砂の中より現れて護ったのが、深沙大将であるといわれています。
像は、炎髪、頭にはドクロ、腹には女性の首、左手に蛇をもつ姿をしています。