かたくりの花

群生のかたくりの花、今が見ごろとのニュースに大野市の矢ばなの里へ行ってきました。群生のかたくりの花を見るのは初めて、見事なものでした。

3~4月、わずかな日光を利用して花を咲かせ、5月になると地上から姿を消し、あとはずっと次の年の3月頃まで球根のままに休眠。1年のうちの10ヶ月は地中で過ごす花。種子が地中に入ってから平均8年目で ようやく2枚の葉を出して開花するとのことです。

球根からは「片栗粉」が採れますが、現在市中に出回っている片栗粉の8割はじゃがいも、 2割がさつまいものでんぷんからつくられたものらしく、本物の「片栗粉」は品薄のようで、薬局などで購入できるようです。江戸時代は、漢方薬として 病後の滋養用に使われていたとのことでした。

月桂冠 大倉記念館

四条から京阪電車に揺られること20分。伏見桃山駅で下車。しばらく歩くと酒蔵の街並みが見え始めます。

伏見は、天然の良水に恵まれた土地。灘の宮水がしっかりした硬水なのに対し、伏見の伏水はまろやかな中硬水。柔らかい水から造られる優しく芳醇なお酒は「女酒」と呼ばれ、灘の「男酒」とはまた違った魅力。思いつくだけでも、黄桜・金鵄正宗・月桂冠・松竹梅・玉乃光・月の桂などなど、飲んでみたい銘酒ばかり。

月桂冠大倉記念館は、寛永14年(1637)、徳川三代将軍徳川家光の時代に創業した「月桂冠」の歴史と明治時代の酒蔵が再現された博物館です。試飲されますかと受付で聞かれ、帰り運転なのでと言うと、それならお家でどうぞとワンカップを2本もいただいて、すっかり嬉しくなってしまいました。
記念館近くの宇治川派流 濠川のほとりは、十石船の船着き場。白壁土蔵の酒蔵が並び、江戸時代の風情溢れる街並みが広がります。

御香宮神社、明治天皇の伏見桃山陵も行きたかったけれど、時間切れ。途中、東寺の桜を見てから帰路につくことにしました。「伏水酒蔵小路」では伏見17蔵のお酒を飲み比べができると伺い、次回は、是非とも一泊で着たいところです。

都をどり  「泰平祈令和花模様」全八景  

「都をどり」に行ってきました。祇園甲部歌舞練場が耐震対策改修中のため南座での開催。改装された南座には、まだ行ったことがなかったのでそれも楽しみ。
令和になってから、コロナ禍のため開催が見合されていたので、令和の御代はじめての「都をどり」ということでした。

「ヨーイヤサー」の掛け声で幕が上がります。祇園甲部の芸妓・舞妓さんたちによる京舞は、四季折々の名所旧跡の景観を再現。爛漫の春、夏、錦秋の秋、深雪の冬、そして再びの春の花見で幕を閉じます。舞台右手に並ぶ長唄の方々、左手に並ぶ囃子の方々も素敵でした。
総をどりの衣装は京友禅と西陣織の匠の手による逸品で、毎年新作を誂えるということです。

公演時間は一時間。公演後、「祇園おめん」でつけ麺をいただき、伏見に向かうことにしました。