長田 弘 詩ふたつ グスタフ・クリムト 画

クリムトの風景画と長田 弘さんの詩ふたつからなる詩集です。長田 弘さんはあとがきで「わたしにとってのクリムトは、誰であるよりもまず、樹木と花々の、めぐりくる季節の、死と再生の画家です。」と書かれています。「人という文字が、線ふたつからなるひとつの文字であるように、この世の誰の一日も、一人のものである、ただひとりっきりの時間ではありません。一人のわたしの一日の時間は、いまここに在るわたし一人の時間であると同時に、この世を去った人が、いまここに遺していった時間でもあるのだということを考えます。 長田 弘」

春の日、あなたに会いにゆく。
あなたは、なくなった人である。
どこにもいない人である。
どこにもいない人に会いにゆく。
きれいな水と、
きれいな花を、手にもって。
・・・

蕎麦と越前焼の旅 June, 2020

コロナ感染症の騒ぎも少し落ち着き、心配していた越前町実生窯さんの新作展も開催の運び、同じ越前町にある蕎麦の名店「だんこん舎」さんもすっかりご無沙汰になってしまっていたので、出かけてきました。

まずは、だいこん舎の十割蕎麦。今回は「もり」でいただきました。店主の南さんとは、faecebookの俳句会で知り合ったのですが、大学も同窓ということが後でわかり、嬉しいご縁に感謝。

「このあと、新藤さんの窯に行ってこようと思ってるんです。」と言いましたら、「たぶんそうだろうと思って、蕎麦つゆは新藤さんのところで買ってきた器でお出ししました。」と… >^_^<

蕎麦のあとはカメラ談義。南さん愛用のカメラも私と同じペンタックスの一眼レフ >^_^<
南さんのご友人、前 壽則氏の絵を撮っていらっしゃるとのことで、別棟に案内され前氏の絵を数点拝見しました。素晴らしいという月並みな言葉を使うには失礼な作品の数々に魅入ってしまいました。

さて、実生窯へ。「新藤さんの所は初めてですか、場所はわかりにくいですよ。」と南さん。「カーナビがあるので大丈夫だと思います。」と私。 

・・・「目的地に近づきました。案内を終了します。」とカーナビ。辺りを歩き回れどもそれらしき家は見当たらず、南さんのご心配、的中でした。・・・路を尋ねて無事到着 (#^^#)

越前焼は、平安時代末期、福井県丹生郡越前町(旧宮崎村、織田町)に始まり、日本六古窯のひとつに数えられています。土は鉄分を多く含んでいて、ぬくもりのある土味が魅力の焼です。

実生窯の新藤さんは、ここの窯のひとつで修行され、現在は、粉引きの焼き物を中心に制作されています。数年前、坂東玉三郎さんの公演がこの地で開催された折、会場に出展されていた粉引きの花器に目が止まり購入したのがきっかけで、毎年の新作を楽しみにしています。

ほうじ茶でもてなしていただきました >^_^<


実生窯 八寸のお皿

さっそく家に帰って使うことに…
食い初めは若狭の笹かれい…小ぶりですが美味しかった >^_^<

実生窯 粉引きの一輪挿しに山法師

しおかぜライン・・・帰路は越前海岸沿いを通り一路敦賀方面へ

敦賀市博物館に寄り、「おくのほそ道」素龍清書本の復刻版を購入